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体内に侵入された。その痛みではなく、恐怖で叫んだ。
何一つ持たずに生きてきた。欲しても得られないと知ったのは、自分が人間だと教えられるより前だった。
それでも、この体だけは自分が支配する自分だけの王国なのだと、そう思っていた。
自分ではないものに囲まれて、この体、指先に至るまで、それだけは自分のものなのだと。
唯一の、全てだった自分さえ、それはお前のものではないのだと、侵入したものが囁く。
抗う術は見出せず、ただ無力な幼子のように泣き、いやだと叫んだ。
何も持たずに死ぬのだと、ずっと思っていた。
ただ、この傷と体だけは、潰えるその瞬間まで自分だけのものだと。
それすら幻だというのか。
体すら、この心すら、初めから自分のものではなかったのか。
侵される。
信じていたのに。
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