兄貴が読んでいた『うさぎとカメの攻防』について







兄貴が読んでいる本のタイトルで、少し気になった物がありました。
「うさぎとカメの攻防」です。
この本に対して、兄貴は「この物語は悲しすぎる」と発言しています。

「うさぎとかめ」と聞いて、わたしがまず思い出したのはイソップ寓話です。
ご存知のとおり、鈍い亀と速い兎が競争して、兎は自分が勝つと思ってたので油断して居眠りしちゃって、目が覚めたら亀がゴールしててあれー?っていう話です。もしかしたら違うのかも知れませんが、その「うさぎとかめ」であるという前提で妄想してたら楽しくなってきたのでちょっと書き出してみました。

以下、死ぬほど暇な人用。







読んでいた本のタイトルは「うさぎとカメの攻防」で、兄貴は「俺にとってこの物語は悲しすぎる」と言った

速さを信条とする兄貴なので、自分を兎に投影したと考えるのが自然だ。
そして負けた事実だけを指しての発言ならば、「悔しい」または「不甲斐ない」等が相応しいように感じる。

兎に自分を投影したとすると、亀はカズマではないか。
何故なら、当初、兎は自分の優位を信じていた。動作が遅いとからかって、自分の優位をひけらかす為に競争を持ちかけた。
兄貴にとってそんな存在は、少なくとも作中ではカズマ以外に見当たらないように思える。同僚や上司は存在しても、自分から勝負を持ちかけるような、友人関係をも含んだ、目下の相手。おそらくカズマではないかと。いや、カズマなんです。カズマだと思ってください。

可愛い(?)弟だったカズマが、かつては兄貴兄貴って言いながら後ろをついてきた(この文章はイメージであり、実際のカズマとは異なります)カズマが、今では自分を透かして他のものを見ている。勿論、無様な背中など見せる兄貴ではないのでドロップキックかまして説教するが、俺の前から勝手にいなくなった発言は、兄貴ちょっと嬉しかったんじゃないかな。わたしは嬉しかった。萌えた。話が逸れた。

「うさぎとかめ」とは、知ってのとおり兎が負ける話だ。その兎に自分を投影し、「悲しすぎる」と漏らした兄貴は、自分の負けを連想した。誰に負けるのかといえば、カズマだ。兄貴はカズマが自分より強くなったと認めて、悲しくなったのだ。



兄貴が「うさぎとカメの攻防」を読んで「悲しすぎる」と発言した描写から導き出される結論

兄貴はカズマが大好きだ!







あ、まだお時間ありますか?
ではもうちょっとお付き合いください。

派生とかでイソップ以外の「うさぎとかめ」もあるんじゃないかと思い、調べてみました。
困った時のウィキペディア。ありましたよ。しかもちょっと楽しい話が。
どうやら派生とは違うようで、しかもアフリカの民話、なのかな?
詳細は未確認ですが、登場するのが兎と亀なのでまあいいや。兄貴が読んでた本のタイトルとは矛盾しないし。








兄貴が読んでいた本の内容に関する仮説

仮説1、一般的に広く知られているイソップ寓話。
慢心して敗北した兎と、堅実に努力して勝利する亀の話。

仮説2、アフリカ(カメルーン?)の民話。
イソップ寓話と同様に兎と亀が競争するが、亀が卑怯な手段(頭脳プレイ)で勝利する。
教訓を主題とする寓話の類ではなく、亀の奸智が前面に出ている。

慢心して力を出し切らず、無念の結果に終わった兎。
騙されて罠にはまり、屈辱を舐めた兎。

1だとすると、亀は何も悪くない。兎が眠っている事など知らず、健気に着実に頑張って、結果としての勝利を得た。それが兄貴の思うカズマだとしたら。
これについては前述したので省略。

2だとしたら、兄貴は悲しまずに怒るのではないか。卑怯な手段を用いた亀に、息継ぎもせずに朗々と罵詈雑言を並べ立てるのではないか。
あるいは、これは仮説1だったとしても当てはまるが、負けた兎に対しても、その不甲斐なさにこそ感情が向くのではないか。飄々としていて抜け目ないと評され、また意識的に自分をそのように見せている兄貴が「悲しい」と表現するには、相応しくない話である。

しかしそこが兄貴の弱さ(魅力)と見て、相手を憎む方向ではなく、騙された兎(自分)の感情をまず感じ取って「悲しい」と表現したと考えると、楽しくなってくる。飄々とした姿勢の裏で、自分を貶めようとするもの、抗うのが難しい奸智や陰謀、そんなものへの鬱屈が溜まってたとか考えると心が騒ぐ。それが「悔しい」や「憎い」ではなく「悲しい」なところがあの男のセンチメンタルを暗示しているとしたら、萌えるじゃないか。

荒野の最速だった兄貴がホーリーに入り、覚悟していたつもりでもやっぱり本当には分かっていなかった自分の上にあるもの、組織という抗いがたい強固な壁。そんなものを知って、やんちゃして兄貴とか言われて頼られていた自分を懐かしみ、思わず「悲しい」と表現してしまったとしたら、前進にプライドをかける兄貴の、それが弱さだとしたら、とか妄想するとごはんがおいしい。



仮説2だとしたら

それはそれでおいしい!








シェリスと水守さんの会話が直前にあるので、この二人の暗喩という説も成る程ですね。
しかもこれ、シェリス=兎、水守さん=亀とか考えると、彼女の行方を思って泣けてきます。
亀がゴールした時、兎は眠っていた…!

だからなんだと言われても困る。ただどこからともなく湧いてきちゃったんです。
いやあ、まさか自分がこんなに兄貴好きだとは思わなかった。
日々是発見ですね。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
実はこっちを先に書きました→読む