「ちなみに、まさかり担いでたのは金太郎」
「かねたろう?」
「きんたろう。どっから出てきたそのパチっぽい名前」
「どこからともなく」
「まあいいや、金太郎はー」
「まさかりで何をしてたんだ」
「熊と闘ったりしてたんだよ」
「ほう」
「で、あれ?えーと」
「熊殺しか」
「それはもういい。たしかー出世してー」
「どんな企業で」
「えーと、妖怪退治とかする会社」
「熊の妖怪か」
「いや、ヌエ」
「ああ、頭は猿で胴体は狸、尻尾が蛇で手足は虎、のあれか」
「なんでそこだけ詳しいんだよ」
「一般教養だろう」
「そーか?」
「頭が猿」
「俺を見ながら言うな」
「そこで妖魔退治のエキスパートになった訳か」
「うん、まあそんな感じ」
「それで?」
「で、終わり」
「退治したのは熊とヌエだけか」
「酒呑童子とかも退治したんだっけ?」
「鬼に横道なきものを、のあいつか」
「なあ、お前ちょっと知識偏ってねぇ?」
「普通だろ」
「…腑に落ちねぇ」
|