「月に帰った女がいただろう」
「ああ、かぐや姫」
「常々思ってたんだが」
「おお、嫌な予感がしてきたぜ」
「羽で着物は織れない」
「んーと、鶴の恩返し?」
「織物というのは糸で織るんだろう」
「うん、すげぇ真っ当な疑問だけどかぐや姫は関係ないな」
「そうか」
「かぐや姫は竹から産まれてー」
「そいつも圧縮されてたのか」
「いや、小さかったんだよ」
「ほう」
「で、偉い人に求婚されたけど断った」
「なんで」
「権力とか嫌いだったんじゃね?」
「反骨精神旺盛な女だな」
「かっこいいよな」
「そうなのか?」
「付き合うのは勘弁だけどな」
「だろうな」
「で、月から迎えが来て帰った」
「何しに来たんだ」
「さあ、観光?」
「竹から出てきたのは?」
「実は竹型の宇宙船だった」
「成る程」
「納得するとは思わなかったぜ」
「旅行中だったから求婚も断ったんだな」
「腑に落ちたか?」
「で、織物は」
「まだ続くのかこれ!」